歳末には、クリスマス、年末年始、贈答用などの様々な食品が大量に流通します。また、ノロウイルス食中毒が多発する時期です。都及び特別区・八王子市・町田市は、食中毒の発生を未然に防止し、食品の安全性を確保するため、12月1日から30日まで、食品関係事業者等に対する歳末の食品衛生一斉監視を実施しています。このたび、12月15日までの実施結果について、速報値をとりまとめましたので、お知らせします。
この期間、食品関係営業施設に、延べ50,237件の立入検査を行い、食品の衛生的な取扱い等の指導を実施しました。また、2,103検体の食品について検査を実施した結果、基準値を超えるシアン化合物を検出した「バター豆」等、2検体の法違反品を発見し、必要な措置を行いました。
重点監視項目の結果概要
今冬の食品衛生一斉監視では、下記の項目について重点的に監視指導を行っています。
1 クリスマス、年末年始用食品等の検査…2,103検体
短期間に大量に製造され流通するクリスマスケーキ、正月用そうざい等の年末年始用食品を中心に検査を実施しました。その結果、基準値を超えるシアン化合物を検出した「バター豆」等2検体の法違反品を発見しました。違反品については、輸入者を所管する自治体へ通報等を行いました。
2 集団給食施設に対する監視指導…延べ980件
ノロウイルスや腸管出血性大腸菌、ウエルシュ菌による食中毒を未然に防止するため、高齢者施設等の集団給食施設に延べ980件の立入検査を行いました。その結果、施設の改善や記録の実施等について32件の指導を行いました。
3 食肉等の取扱い(生食での提供中止等)に関する監視指導…延べ4,860件
食肉を原因する食中毒を未然に防止するため、飲食店等に対し、延べ4,860件の立入検査を行いました。その結果、鶏刺し等、鶏肉を生で提供していた施設等に対して、十分な加熱の実施等について253件の指導を行いました。
4 HACCP【注】の取組支援…延べ13,953件
食品等事業者に対し、延べ13,953件の立入検査を実施し、衛生管理計画の作成、記録の実施等の指導を行いました。
【注】HACCP(ハサップ Hazard Analysis and Critical Control Point)
食品等事業者自らが食中毒菌汚染や異物混入等の危害要因(ハザード)を把握した上で、原材料の入荷から製品の出荷に至る全工程の中で、それらの危害要因を除去又は低減させるために特に重要な工程を管理し、製品の安全性を確保しようとする衛生管理の手法。
5 その他
- テイクアウトや宅配等を実施する飲食店に延べ1,453件の立入検査を行いました。その結果、適切な温度管理の実施等26件の指導を行いました。
- 期限表示やアレルゲン表示等を中心に、117,375品目の食品に対し食品表示法に基づく表示監視を行いました。その結果、322品目の食品に対し原産地等の表示改善を指導しました。
上記の一斉監視事業の実施結果については、事業実施後に取りまとめ、食品衛生関係事業報告において公表を行う予定です。
主な実施結果数値は、別紙(PDF:366KB)を参照ください