ヒアリングフレイルを知っていますか
ヒアリングフレイルとは、聴覚機能の衰えをいいます。
聴覚の機能が低下することによって生じるコミュニケーションの問題や、QOLの低下などを含めた、身体の衰え(フレイル)の一つです。
コロナ禍での外出自粛で、人との関わりが減り、耳の聞こえの問題に気づきにくくなっています。
聴力が低下すると、会話に消極的になったり活動範囲が狭まったりすることが、コミュニケーション不足につながり、認知症やうつ状態のリスクが高まります。
耳の聞こえをチェック
コロナ禍で、受診や健診を受けることを控えた結果、徐々に聴こえが低下しているにもかかわらず、 放置されている可能性があります。
スマホやタブレットをお持ちの人は、アプリ「みんなの聴脳力チェック」をご活用ください。
定期的にチェックすることで、聴覚機能の衰えを早期に発見し、ヒアリングフレイルの予防につながります。
「みんなの聴脳力チェック」のダウンロード方法など、詳しくは 「みんなの聴脳力チェック」ウェブページ(外部リンク)をご覧ください。
アプリが利用できない人は、市内の各介護予防センター(要予約)でチェックできます。
介護予防センターの窓口または電話で事前にご相談ください。
「みんなの聴脳力チェック」アプリダウンロード(Android版)
「みんなの聴脳力チェック」アプリダウンロード(iPhone/iPad版)
「聴脳力」「ヒアリングフレイル」は、ユニバーサル・サウンドデザイン株式会社の登録商標です。
保健センターでチェック
ヒアリングフレイル予防イベント「ヒアリングでフレイルチェック」を実施します。
ヒアリングフレイルに関する話、アプリ「みんなの聴脳力チェック」を使った聴力チェックなどです。
イベントの詳細やお申込みは、「コロナフレイル予防イベント」のページをご覧ください。
広報とよなか10月号に掲載しましたイベントは、終了しました。
耳の聞こえが気になるときは
かかりつけ医またはお近くの耳鼻咽喉科への受診や補聴器をお持ちの人は、購入したお店や補聴器相談医にご相談ください。
補聴器相談医とは、コミュニケーションの支障となっている難聴に有効な補聴器を適正に選んで使用できるように対応することを目的とした補聴器相談医制度に登録された医師です。一般社団法人日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会「認定補聴器相談医名簿」(外部リンク)からお探しいただけます。
難聴について
難聴とは? 聞こえにくい状態を「難聴」と言います。
伝音難聴は、外耳や中耳になんらかの障害があることで起こります。外耳道炎、急性中耳炎などでは一時的な症状である場合も多く、薬物投与などで改善することが多いです。
一方、滲出性中耳炎、鼓膜穿孔(慢性中耳炎)や耳硬化症などでは手術で改善することもあります。治療が難しい場合でも補聴器を装用することで適切な音を内耳に届けられれば、問題なく聞こえることも多いです。耳鼻咽喉科を受診してください。
感音難聴は、内耳、蝸牛神経、脳の障害によって起こります。急性に生じる突発性難聴などや慢性的に生じる騒音性難聴・加齢性難聴、生まれつきの先天性難聴などがあります。急性難聴は早期の薬物治療等で改善することもあります。また騒音性難聴は予防が重要になります。加齢性難聴などは現在は治療は困難ですが、補聴器で聞こえを補うことで、認知症予防、生活の質を改善させることができます。また、重度難聴の方には人工内耳手術を行うことで聞こえが戻る可能性があります。
混合性難聴は、伝音難聴と感音難聴の2つが合併した難聴です。伝音難聴と感音難聴のどちらの症状が強いかは個人差があるため、症状に応じて各種治療や補聴器などを使用します。
加齢性難聴の機序 聞こえづらいのは、「音を感知する細胞」の数が減るため
加齢以外に特別な原因がないものを「加齢性難聴」と呼びます。
加齢性難聴は音を感じる部位が障害される感音難聴です。主な原因は、加齢によって、蝸牛の中にある有毛細胞がダメージを受け、その数が減少したり、聴毛が抜け落ちたりすることです。有毛細胞は、音を感知したり、増幅したりする役割がありますので、障害を受けると、音の情報をうまく脳に送ることができないのです。
また、内耳の問題以外にも、内耳から脳へと音を伝える神経経路に障害が起きたり、脳の認知能力が低下することも影響している可能性があり、さまざまな原因が複数組み合わされて発生すると考えられています。
加齢性難聴はひと言でいえば、老化による聴覚機能の低下なので、残念ながら根本的な治療法はありません。大切なのは、できるだけ早期から補聴器などを使って、「聞こえ」を改善し、ことばを聞き分ける能力を最大限に発揮することなのです。また、単なる「加齢性難聴」ではなく、中耳炎などによる「伝音難聴」、騒音やウイルスなどによる「感音難聴」を発症していたり、難聴をさらに進行させていたりする事もあります。その場合は、投薬治療や手術などで治療できる可能性もありますので、「耳が聞こえづらいのは齢としのせいだ」と決めつけずに、必ず耳鼻咽喉科医に診てもらうようにしましょう。
「一般財団法人 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会」ホームページより掲載 http://www.jibika.or.jp/owned/hwel/hearingloss/
聴覚低下の予防策
耳にやさしい生活を心がける
大音量でテレビを見たり
音楽を聴いたりしない
騒音など、大きな音が
常時出ている場所を避ける
騒音下で仕事をしている方は
耳栓をする
静かな場所で
耳を休ませる時間を作る
老化を遅らせるための生活習慣の見直し
生活習慣病の管理
栄養バランスがとれた食事
適度な運動
規則正しい睡眠
禁煙
早期発見、早期治療のために定期的に耳鼻咽喉科受診を!
耳鼻咽喉科で
聞こえの検査
早期に補聴器で
聞こえをサポート
「一般財団法人 日本耳鼻咽喉科頭頚部外科学会」ホームページより掲載 http://www.jibika.or.jp/owned/hwel/hearingloss/
今すぐできる耳トレ
疲れにより聞こえかたは変化します。
自分自身や周りの方のために生活の中で耳トレを取り入れてみましょう。
- 「聞こえにくい」がなおる 耳トレ(だいわ文庫)中川雅文 著より
側頭筋ほぐし
- 人差し指と中指でこめかみを押して円を描くようにぐるぐるマッサージする。(10回)
- 同様に耳の真上をぐるぐるマッサージする。(10回)
- 同様に「耳の後ろの髪の生え際」をぐるぐる、うなじに向かって3センチづつずらしながら3ヵ所でぐるぐるマッサージする。(各10回)
耳引っ張り
- 椅子に浅く座り、背筋を伸ばす。
- 左腕を上げて耳を後ろからつまみ ゆっくり真上に引っ張って5秒キープ
- 反対側も同様に行います。
ヒアリングフレイルサポーター養成講座基礎テキストより掲載
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