練馬区では、年齢や性別、障害の有無や国籍にかかわりなく、だれもが安心して社会に参加できる環境を整備することを目指し、
ユニバーサルデザインによるまちづくりを進めています。
ユニバーサルデザインって何だろう?
ユニバーサルデザインは、アメリカの建築家で工業デザイナーでもあったロナルド・メイス氏(1941-1998)がバリアフリーにかわる概念として1985年に提唱したものです。
はじめから、できる限り最大限、すべての人が利用しやすい環境や建物、製品、サービスなどのデザインを目指すという考え方です。
ユニバーサルデザインは、モノや建築物等の整備だけではなく、ちょっとした思いやりや心づかいでも実践することができます。
ユニバーサルデザインとバリアフリーのちがい
よく聞く言葉で、「バリアフリー」があります。
バリアフリーは、障害のある人やおとしよりなどの「特定の人」にとって、使いづらい障壁(バリア)となるものを取り除くという考え方です。
ユニバーサルデザインは、この考え方を一歩進め、はじめから「すべての人」の障壁(バリア)をつくらないという考え方です。
バリアフリー(段差にスロープや昇降機を設置する)
ユニバーサルデザイン(はじめから通路全体がスロープになっている)
ユニバーサルデザインが必要な理由
私たちのまちには、子どもからおとしより、妊娠中の人、障害のある人、外国の人、背の高い人、背の低い人など、さまざまな立場や状況の人が暮らしています。さまざまな違いがある人がいても、誰もが暮らしやすい社会を目指していく必要があります。
また、自分や周りの人も、今は困っていなくても、年を取ったり、ケガや病気をしたり、言葉がわからない外国に行ったりすると困る状況になるかもしれません。
だからこそ、はじめから、できる限り最大限すべての人が使いやすいユニバーサルデザインが必要なのです。
今日から実践できるユニバーサルデザイン
困っていそうな方に気づいたとき、私たちにも、すぐにできることがあります。
私たちの行動ひとつで、その困りごとを解消することができます。
ぜひ今日から実践してみましょう。
声をかけてみよう!
まちや学校で、困っていそうな人に気づいたら、
「どうしましたか?」「お手伝いできることはありますか?」と声をかけてみましょう。
もしひとりではお手伝いできないことだったら、周りの人に助けを求めてみましょう。きっと、いっしょにお手伝いしてくれるはずです。
「ゆずる心」をもとう!
エレベーターや電車・バスの優先席は、その場所が必要な人がいます。
階段を使える人は、エレベーターではなく階段を使いましょう。優先席は、困っている人にゆずりましょう。
少しの心づかいで、いろいろな人をたすけることができます。
ルールを守ろう!
バリアフリートイレは、必要ではない人が使ってしまうと、本当に必要な人がトイレに行けず困ってしまいます。
障害のある人用の駐車場も同じです。利用対象の人以外は駐車しないようにしましょう。
ひとりひとりがルールを守れば、みんなが暮らしやすいまちになります。
様々な事情のある人がいることを理解しよう!
エスカレーターには、障害やケガなどで片方の手すりしかつかめない人や荷物をたくさん持っている人、
子ども連れの人などさまざまな人が利用しています。
エスカレーターで歩くとほかの利用者とぶつかって大事故につながってしまうことがあります。
エスカレーターは、立ち止まり手すりにつかまって乗りましょう。
様々な事情のある人がいることを理解し、思いやりの心を持ちましょう。
ユニバーサルデザインを探してみよう
みなさんの近くにもどんなユニバーサルデザインがあるか探してみましょう。
家のなかにあるユニバーサルデザイン
ペットボトル
● くぼみがある
・手や指の力が弱い人でも持ちやすい
・重たくても注ぎやすい
● 素材がやわらかい
・手や指の力が弱い人でもかんたんにつぶすことができる
・やわらかくするために材料の量を減らしているので環境にやさしい
声で反応する家電
● スイッチやリモコンを押さなくても、声で操作できる
・車いすを使っている人や寝たきりの人など壁のスイッチに手が届かない人でも声で操作できる
・リモコンやスイッチにさわらなくても声でエアコンやテレビの操作ができると、作業をしていて手が離せない人だけではなく、視覚に障害がある人にとっても便利です
まちのなかにあるユニバーサルデザイン
自動販売機のユニバーサルデザイン
● 低い位置にある商品選択ボタン
・こどもや車いすを使っている人など高い位置のボタンに手が届かない人も、上段の商品を選ぶことができる
● 腰をかがめなくてもいい商品取り出し口
・車いすを使っている人やお年寄りなども楽な姿勢で商品が取り出しやすい
● 広いコイン投入口
・コイン投入口が受け皿型になっていて、手が不自由な人、細かい作業がしづらい人なども使いやすい
信号機のユニバーサルデザイン
● 音で信号の色がわかる
・目の不自由な人に信号が青であることを知らせる誘導音が鳴る信号機があります
鳥の鳴き声や音楽が鳴ることで信号の色や信号が変わるのを判断することができます
● ボタンを押すと青信号の時間が長くなる
・ボタンを押すと青の時間が長くなる信号機があります。
歩く速度が遅い高齢者やこどもが多く利用する場所にある信号機に設置されていて、安心して渡ることができます
● 赤信号に×印がついている
・赤色と青色や赤色と黄色が同じ色に見えてしまうなど色の見え方に特性があり、色の認識がしづらい人がいます。
赤色の信号にバツ印をつけることで、色だけではなく記号で赤信号を判断できます
乗り物のユニバーサルデザイン
バスのユニバーサルデザイン
● 電光掲示板や音声アナウンスで次の停留所がわかる
・大きな文字で次の停留所名や行先が案内されているので、放送が聞こえない人やイヤホンで音楽をきいている人も文字で確認することができる
・電光掲示板が見えづらい人も音声アナウンスがあると安心です
● バスロケーションシステムでバスの現在位置がわかる
・携帯電話やパソコンで現在地から最寄りのバス停が調べられたり、地図上でバスの現在位置や運行情報が検索できたりします。旅行先や出張、普段バスに乗りなれていない人もバス路線やバス停がすぐに調べられるので安心です
駅のユニバーサルデザイン
● 駅案内標識に番号やアルファベットがついている
・外国人旅行者など駅名が読めない人や地理に不案内な人でも電車の路線、駅名が番号やアルファベットで判断できます
さまざまなマーク
ユニバーサルデザインに関するマークを紹介します。
ヘルプマーク
義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、妊娠初期の方など外見からわからなくても援助や配慮を必要としている方々がいます。そのような方々が周囲の方に配慮を必要としていることを知らせるためのマークです。
オストメイトマーク
人工肛門・人口ぼうこうを造設しているオストメイトであることや、オストメイトのためのの設備(オストメイト対応のトイレ)があることを表しています。
障害者のための国際シンボルマーク
障害者が利用できる建物、施設であることを明確に表すための世界共通のシンボルマークです。車いすを利用されている方だけでなく、障害のある方すべての方を対象としているマークです。
eラーニングで力だめしをしてみよう
私たちのまちや生活のなかにあるユニバーサルデザインについて、どのくらい知っているかeラーニングで力だめしをしてみましょう。
eラーニングは、ワード、PDF、パワーポイントで作成しています。利用しているパソコン等の環境に応じてご使用ください。
Eラーニング教材
PDF版
パワーポイント版 (ダウンロードしてからご利用ください)
・マクロを有効にしていただくことで、クイズを行うことができます。
・セキュリティの警告が出た場合は、「このセッションのコンテンツを有効にする」を選択し、OKボタンを押してください。
・タブレット端末では、パワーポイント版は正常に動作いたしません。PDF版、ワード版をご利用ください。
ワード版
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お問い合わせ
福祉部 管理課 ひと・まちづくり推進係 組織詳細へ
電話:03-5984-1296 ファクス:03-5984-1214
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